資料3:メール発信者O氏との対話を経て |
2002/05/25 初版 2002/05/26 1.2版 |
下記のような経緯があり、私はメルアド企画(POP.JAPAN)のO氏と電話でのやり取りをすることになった。その結果、スパムと判断されるような配信は今後起こらないであろうことが、明確にされた。その内容を公開する。
【ビットドライブでの接続断念後から、電話での対話に至る経緯】
→メイン頁の全体の経緯に統合しました。
【高崎とO氏との電話でのやり取り】
以下が高崎とO氏の間で行われたやり取りでの両者の主張である。事情により、明確な言い方が出来ない部分があることを承知して欲しい。
■第一回話し合い 05/25 14:00-14:50
<O氏の主張>
・(高崎:初っぱなからいきなり「どのような形にするのがお望みですか」と問うた所)
掲示板で意見を書かれるのは良いが攻撃、誹謗中傷は許されない(→これは私も当然同意)・広告請負業に拘るのはビジネスモデルとして形にしたいためである。
・Webでは昨年10月からこの企画をやっている。
・当方は以前から世直しの会を運営していて、そのネットワークの時からの会員が百万人以上いる。
・現在、登録全会員157万人(アドレス)
・60万が友人登録
・32万アドレスが.comや.netであり、これも危ないことになるか。
・文句の言っていた人たちを見ると友人登録の60万に入っているようだ。
・それらのメールアドレスに送れなくなっていることはO氏としても困っている。・反発の浴びるようなビジネスモデルは許されないので改良は意見を聞いて積極的にしたい。
・話し合いの場を持つことはとても大事だ。
・スパム自体、どういうものを駄目とすべきかは法律整備の中からまとめて行くべきであり、早急にどんなものがスパムかは決めつけるべきでない。・自分のそのビジネスモデルでは、友人登録の際の被紹介者への連絡で、誰が紹介者したかは明示できない。そこの一線でユニークとなるビジネスモデルとなるかが大きく違うからだ。
・当システムは今まではデタラメのアドレスで本人登録でき、それを用いて友人登録もいくらでも出来た。現在、その不備を直そうとしている。
・フリーのメールアドレスでの登録、存在しないメールアドレスは登録を拒絶するようにする。
・紹介人数を限定する。
・それらによって友人登録の悪用を避けようとしている。
・今まで、苦情を言う人は完全抹消を主張する人がしばしばいたが、完全に抹消した場合、「以前に当システムのメールを拒絶し、今後はたとえ友人登録がされても、配信すべきでないメールアドレス」も分からなくなる。そういう意味で完全消去は出来ない(→高崎:これは合理的なもので、realplayerを作っている会社のメルマガも同様なシステムである)
・27日に改良したサイトを提供する約束をしているので、その手はずに追われている。
<高崎の主張>
・O氏が真っ当な形のビジネスモデルの確立を目指しているのは分かった。請負業に拘る理由も納得した。
・友人登録はインターネットに適しない。草の根BBSの時とは違う。
・もしどうしても行うなら登録された際の被紹介者に対し「どのアドレスの誰から紹介されたかを明示すべき」(この部分で対立)
・少しでもスパム行為に引っかかるような形のビジネスモデルにはすべきでない。
・com、netはあまり関係ない気がするが...
・スパマーの悪質、非悪質は受信者から区別がつかないので被害者は送るなという返事をしないものである。■第二回話し合い 05/25 17:30-18:00
<高崎の主張>
・本人登録の際の手続を厳密にし、後からスパム批判をされたときに証明できるようにすべきである。
・登録した際に接続したIPアドレスを記録すべき(パブジーンを見習って欲しい)。
・都道府県、イニシャルなど、本人あるいは周辺人物が登録したことを示すことが出来る記録を残すべき。・悪質なスパマーが蔓延している状況で一斉配信システムには慎重さが必要(メルマガcgiソースの悪用事例を解説)。
・友人登録は絶対に慎重にすべき。
・その登録システムを残したいのなら、登録の際に紹介した名前とIPアドレスを明示し、連絡すべき。
・もしそれらが駄目というのなら、登録のメールには書かなくてもWebにアクセスして自分を友人登録した人のメールアドレスやIPアドレスなどは分かるようにしておくべきだ。・スパムを受け取ったときにもたらす大きな不安感、不信感を抱く人々の気持ちを説明。
<O氏の主張>
・正直、友人登録などによって間違えて登録された人に対して送った場合、ここまで非難を浴びる、不快感を与えるものだとは知らなかった。
・当方のサイト、メール配信には本人登録をした人を中心に支持者がいるけれども、かといって上のような迷惑だと感じる人に届くことは許されないと言うことは分かっている。
・自分もスパムは300通/日とかを受け取っている。・本人登録の際のIPアドレス記録は取るようにしているが現在構築中のものでは確実にそうなるようにする。
・登録の際には年齡、性別、都道府県を記録する
・当方としても世論調査に余計なものが入ってくるのは困る。・友人登録システムは無くせない。
・だが、そう言う部分がスパムで悪用されやすいと言うのも了解した。
・被紹介者からの「誰が自分を登録したのか」という点に関しては問い合わせの際に明示できるようにしたい。
・加えて友人紹介の数も数人に限定する。それらで取りあえず様子を見て欲しい。・前の際に苦情が出たのは(信憑性の怪しい)友人紹介の分(60万件)を使ったからだ。
・既にあるメールアドレスのうち、60万人以外(100万メール弱)は本人登録であることに間違いないなく、それらへの配信では苦情がほとんど出ないと断言できる。よって配信するメールはそれだけにする。
・スパムの可能性になる友人紹介60万件の分はリスクがあるので送らないことを約束する。・気になるのはスパマー達が自分で登録して騒ぐ場合である(高崎:現在ある受信者了解済み百万人弱のメールアドレスはともかく、少なくとも今後の登録のものは上述のような登録時の各種記録により、今後はそのような騒ぐ輩を防止、あるいは反論できるはずだ)
・掲示板で書かれるのはあまり気にしていないが、過度な侮辱、不法なネット攻撃、物理的な攻撃に対しては断固調査できるよう、手配済みである(高崎:当方としても不法行為に対する断固対処は何ら文句無い)
・「第一回配信(小泉内閣世論調査)」は自分ではない。自分も受け取って実は参考にはした。自分が送ったのではないことはビットドライブに聞けば分かる。・時事ネタのタイミングがあるので次の配布はいつか分からない。
・もし問題があれば(高崎が?)また直接自分に連絡して欲しい。
・以上の話し合いの中身に関する公表は高崎の方で自由にしてくれ。検閲する気はない。
【ポイントは?】
重要な点は
1・O氏の送ったメール送信がスパムメールとされたのは、確実に本人が納得したとは限らない友人紹介60万件のメールアドレスを使ったからであり、それ以外の100万件弱のメールアドレスなら従来のようにスパム呼ばわりされることはない。 2・今後の登録に関しては本人登録、友人登録とも、スパムに間違われるようなシステム、スパムだと言われたときに反論できないようなシステムにはしない。
の2点であろう。
なお高崎の以前からの主張として、スパム送信者との話し合いで重要なのは「スパム配信(=望まない者への一方的メール送りつけ)」が今後行われないと言う点である。(将来の約束さえすれば)過去の配信に対する謝罪は無理に必要ないと思っているし、サイトに関しても真っ当な運営ならば文句はない。
O氏は上のように友人紹介60万件以外の登録内容に関しては、同意が得られているもの(すなわちオプトイン)であり、絶対に苦情が出るようなものではないと主張している。
これを読んだ方が上の内容のいくつかの主張に対して、疑義を挾みたくなる気持ちは十二分に分かる。だが上のように主張する以上、信頼するしかないであろう。
怪しいアドレスが全メール数の中に分散しているなら「一から集め直すべきだ」と言いたいのだが、O氏によれば本人同意が得られているそのデータは、ネット上でWebを立ち上げる前から参加者を集めていた世直し会のデータベースを引き継いだものであって、問題の発生するわけはなく、またそこへの配信は止められないと言う。確かに100万件に近い、本人の同意の得られているメールアドレスは非常に価値があるというべきであって、その財産を放棄させることは大きな損害を与えるものであるから当方としても無理強いは出来ない。
【O氏との対話について】
私がO氏と電話で話した感じでは少なくとも悪意は感じられないし、話が通じないと言うことは無かった。また、スパム反対論者と会合を開いて話し合うことも辞すつもりは無いという。むしろ現在の関係者が関東以外が多くて会いたくても会えないというのが現状である。
また私自身はこの一連のスパムは受け取っていないこともあり、その点で「自分のアドレスがどういう風に登録されたのか」などを追及できない。
第一回目の小泉内閣世論調査のものはO氏で無いという。第二回〜第五回の時にO氏からのスパムを受け取った人で、それをスパムと感じた人は60万件の中にいたことになり、次回からは配られないはずである。
では苦情の多かった60万件のメールアドレスはどういうものなのか。それらの中にスパムに反発するような人が入っていたのは友人から登録された....可能性もあるが、当サイトの掲示板で散々述べられていたように、一方的なメールの送りつけが非難される中で、そういう不条理なことを行う友人が多いとはとても思えない。
あり得るのは第三者(特にO氏を憎む者)によって、どこかで買われたメールアドレスが勝手に登録されたか、O氏の発言がウソかのどちらかであろう。それを判断する材料は私にはない。
以上の点を踏まえ、もし納得の出来ない第二回〜第五回の被害者は直にO氏と、メールなり電話なりで対話することを勧める。自分がスパム、一方的なメール送りつけだと思う人が送信者に自分のアドレスがどのような形で登録されているかを確認することは問題ないであろう。
【高崎の自己批判】
私はスパムの問題性を十分に知らずに行い、説得の余地がある人を初心者スパマーと呼び、まず対話から始めることを試みてきた。しかしながら今回の問題に対しては各種の点から、そうではないと判断し、3月末に追及を始めたわけである。その見解に関しては掲示板でも述べてきた。
だがもしもO氏の発言の内容を信じれば、私にはいくつかの間違いがあったことになる。
- 私は2001年夏のアンケートスパム(小泉内閣支持不支持アンケート)をいくつかの点からO氏のものだとしたがそれは間違いであったらしい(ただし性質・形式などが似ていたことは確かである)。
- 請負業に拘っていることが金儲けの為だと考えていたが、O氏が拘っていたのはビジネスモデル確立の為だった。
- 追及を始めた段階で、悪質なスパム送信者だと判断し、電話等での説得は諦めてしまった。スパマーに対する説得指南頁を作っているのに、今回はむしろ高崎の側で対決姿勢から始めてしまった。
反省し、批判は甘んじて受けたいと思う。ただその一方で
- 私はメールを送ったり、掲示板で呼びかけてO氏には弁解の余地を与えたが、O氏はその機会を利用して、申し開きをしなかった。
- 実際、問題指摘をした後で、GW中に望みもしない者達へ多くのメールが送りつけられ、O氏のメール配信を問題視した点が再現された。
という点の弁解はさせて頂きたい。いずれにせよ、上のような事情が明らかにされた今後、O氏による「真っ当なメール配信」はあっても「スパムとされるような配信」は起こらないことになる。
【当頁の扱いについて】
スパム被害者として不安なのは、「100万件弱に上るメールアドレスリストに同意していない者が入っていないか」ということであろう。また、O氏のこだわる友人登録がスパムの温床になり、それを言い訳に実質的に「受信者の同意を得ないで送られるメール」がまかり通ることになるのではないかという不安もある(これは当初から当サイトで言っていたことだ)。
GW中に行われた配信が明らかにスパム的なメールが入っていたことを考えると、少なくとも前者を確認しなければ当サイトとしては安心できないのが現状である。よってO氏への問題提起頁は抹消をしないで置いておく。
次回のO氏の配信が行われた際に、以前のようなスパム苦情が出ないこと、さらにそれに伴う友人登録で被害者が出ないこと、それらを確かめた場合にはO氏の配信は受信者の同意を得た真っ当なものだという認め、O氏へのサイトに対する追及頁は取り下げることにしたい。
私は「一方的なメール送りつけ」を強く憎む者として、(たとえ間違いによるものでも)O氏によってそれが今後行われないことを強く願ってこれを終えたい。
またこの問題に関係してアクションを取った方々に深く感謝すると共に、皆様には取りあえずO氏の上の主張を信じ、騷動の尾を引きずらないよう、強く御願いしたい(実際、O氏がビットドライブでの接続を断念させられ、またその後のメール配信に慎重になっていることを考えても、騷動を続けることは無用だと考える)。
更にどうしても納得できない場合には、私やあいら氏と同様に、自分の身元を明らかにしてO氏と直接対話すべきであろう。それを行わずに一方的にネット上や匿名で攻撃をすることは、スパム行為と同様に卑怯と言うものであると考える。