資料2:メルアド企画(POP.JAPAN)ビットドライブ切断後の管理人見解 |
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2002/05/10 初版 |
注意:5/11朝、当サイト掲示板にて43.224.170.17の場所に旧メルアド企画のサイトが作られていることが報告された。これはほぼ切断直前のメルアド企画のサイトのようであるが、本当に旧メルアド企画の提供しているサイトかは確認されていない。今後の推移を見守る必要がある。
なお以下の文はそれを知る前に書いたものであるが、メルアド企画設立以来主に利用していたビットドライブによって切断されたのは大きな転機であり、スパム行為に関しても継続すると決まったわけではないことから、スパム行為は停止するだろうという願いもこめて取り下げないこととする。2002/05/10現在、旧メルアド企画(現POP.JAPAN)のサイトは接続不能になって既に丸2日経ちました。理由としてはビットドライブによる切断が有力視されています。
まず今回のスパム騒動で、スパム被害を受け、ビットドライブに対処依頼をして下さった皆様方、顧客である旧メルアド企画への処罰を最終的に決断して下さったビットドライブの方々、そしてこの問題に注目し、それぞれなりに当問題に関して扱って声を集めるのに貢献して下さった同志の方々に厚くお礼申し上げます。
当初からそのスパム行為の目的に疑いがもたれていた旧メルアド企画(現POP.JAPAN、P.O.P.JAPAN)の最後は、主に利用していたネット業者の断固とした対処によるサイト閉鎖という形で幕を下ろしました。
正直なところ、私はこのような結末になったことが少し残念でなりません。
被害がひどくなったGW後半3,4日間は、もはやそれでしか収束しない予感を感じていましたが、それは結局、被害者とネット業者による犯罪者への説得通じず、強行突入による実行犯殺害のようなものであり、スパマー自身が反省したことによる終了ではなかったからです。ある意味悲しい結末であり、また同スパマーの別なネット業者での再犯の可能性を否定出来ない状況となっています。
GW後半の3,4日間の状況は旧メルアド企画の試みは、メルアド企画が旧日本軍の話を持ち出したのも絡んで、私にほとんど突撃特攻隊に見えて仕方がありませんでした。旧メルアド企画はビットドライブから切断されるのをほとんど覚悟の上でスパム行為を継続していたような感じがしてならなかったのは私だけでしょうか?
旧メルアド企画は頁更新をたびたびするのが好きだったのに、ここしばらくは投稿削除は別にして頁の更新も碌にしていないようで、もはや散々泥を被ってしまったサイトを、スパム行為で決着つけることを望んだかのような終わり方でした。
まさしく自暴自棄なわけですが、それがスパム被害者への嫌がらせが目的だったのかビットドライブが本当に動くかを試すつもりだったのか、その意図は不明です。今回の騒動は昨年から私が見ている各種のスパム騒動の中でも特殊性を持つ一方で、しかし非常に単純な形、標準的な形で終わったとも言えます。特殊だった点というのは
- スパマーの目的が不明確であったこと。
- それにともないスパム行為と同時に、その不誠実さが強く非難されたこと。
- スパム反対論者達の意見を熟読しながら、それに対する「言い訳」をする割には、正面切った討論をひたすら避けるという、ある意味極めて中途半端な態度を取ったこと。
などが挙げられましょう。一方で単純だったというのは
つまりネット業者やスパマーという舞台は変化しつつ、同様なことが繰り返されている、という見方すら出来るのです。
今回のスパム騒動もやはりいくつかの問題提起を生み出すこととなりました。
- 今回、被害者の声はなんとかして「集められた」わけであるが、同様なスパム行為で結局うやむやのまま対処されなかったスパマー達が多くいる。スパマーへの処罰というのは多くの被害者側が団結して声を上げないとネット業者は動かないというのが現実なのであろうか?
無論、私のサイトでは常に皆さんに御協力を働きかけ、それぞれが自分の受け取ったスパムに対して、適切な苦情先へと連絡することをお願いしているわけですが、ソニーテシオ氏の場合や、今回のメルアド企画のように、私が被害者の声を集めて団結を呼びかけることは必ずしも必要ないはずである、こちらが統一的な行動を呼びかけなくてもネット業者は少数の分散的なスパム報告と、自社に残っているログで適切な判断が出来るのではないのだろうか、という思いがあります。しかしながら現実にはそのように簡単にはいかないのが日本では一般的なスパム被害状況です。
注目すべき資料に
内閣府国民生活局(いきなりpdfファイル)
http://www.consumer.go.jp/info/kohyo/monitor0202.pdfがあります。この中で、不快に思う迷惑メールの対処をしない理由に「対処の仕方が分からない」というものがあります。
今回の件で言えば適切な苦情先がビットドライブであることすら...というよりもそれがもっとも核心的なものなのですが...分からないと言う人が多かったでしょうし、私のサイトを見なかった被害者も多いでしょう。そのような声にならないスパム被害者の声をどのように受け取るか、それは各ネット業者の今後の課題でありましょう。
次の問題提起として、
- スパマーの行動は不可解な部分があり、それは被害者やネット業者の理解を超える部分があるようだ。それは現在でも世界中に、ネット業者を渡り歩きながら同行為を繰り返すスパマーが止まらないことを見ても明らかで、ネット業者や私達のスパム対処もそのような者が出てくるということを前提に、言いかえれば「厳しい現実」を念頭に入れた対策・対処が必要である
というのがあります。私たちはスパマーに対して出来るだけ説得を試みるわけですが、どんなにスパムの問題性を指摘し、ネット業者が警告を発してもそれを止めない輩がいるのを私たちとネット業者は肝に銘じるべきでしょう。
そして上の点を踏まえ
- ネット業者の約款にスパムに関する取り決めがないことは大変危険である。しかもその内容は断固とした処置が実行可能な内容でなければならない
ということが改めて明らかにされました。2001年前半、スパマーに取り憑かれたOCNが契約約款による不備から顧客を切ることが出来ず、かなり苦い思いをしました。その時には半年ばかりを経て契約約款の変更を行い、ようやく悪質なスパマーを追い出すことが出来たという経緯があります。
今回の場合、騒動が起きてから一ヶ月足らずでビットドライブは自社の約款には十分なスパマー対処が可能である旨を高らかに宣言したわけですが、通常ならばこれでスパマーは臆すると思われるのに、むしろその約款の条項の適用が出来るかをあざ笑うかのようにスパム行為が続けられました。これがもし上のような約款がなかったら....
未だに悪質なスパマーに取り憑かれたことのないネット業者は今回のような事例が自社で起こった場合を十二分に想定すべきでありましょう。
さて今後のメルアド企画ですが...メルアド企画=POP.JAPANがどのような判断で最後の自暴自棄を行ったのか、すなわち
- 自らの全スパム行為に総決算をつけるつもりで行ったのか
- 「メルアド企画」「POP.JAPAN」でのスパム行為への総決算なのか
- ビットドライブでのスパム行為の決算なのか
それは結局まだ分かりません。後者2つならば今後もどこかで私たちがこのスパマーと対峙せざるをえない可能性も高いでしょう。
けれども世の中の流れは確実にスパムを嫌だと思う者にとって有り難い方向となっています。どんなネット業者に移ろうとも私達は今回のように、やはり自分たちが出来るレベル、そして何よりどこからも後ろ指をさされない、真っ当な手段で以て戦って行くべきでありましょう。
スパムに対して、それを嫌だと思う私達が出来ること。これからもご協力お願いいたします。